最近いろんなイベントに出たり、呼ばれたり……の度に「VJさんって大変ですよね……」という畏怖や同情にも似た言葉をかけられることが多くて、ですね。
まぁ、ぶっちゃけ
VJは大変ですよ。
DJと同格の扱いは受けないし、役回りが不遇というか、なんというか。
それでも楽しくやっているので、「大変だから辞めたい」なんて思ったことは無いです。
「あれ、なんか『簡単ですよ』とか言ってたのに、『大変だ』とか言い始めたぞ?」なんて思うかもですが、「VJという行為はとても簡単なのです」というお話なわけです。
■VJなんて簡単ですよ
VJなんて簡単です。
誰でも出来ます。
一応弁明しておくと、この「誰でも出来ます」というのは、「自転車に乗れます」とほぼ同じ意味であることだと思っています。
「僕は自転車に乗れません!」という人がどのくらいいるのかは知りませんが、きっと自動車の運転免許を持っている人よりはずっと多いはず、と思っています。
自転車に乗れるようになるのに、数分なのか、数時間なのか、数日なのかは、これを読んでいる方の人生に換算すれば数秒程度の出来事だろう、と。
VJも同じで、ほんの10分や15分の講習があれば遊びに来たお客さんを即興VJに仕立て上げることも出来ます。
オレは悪い人なので、そういうことをしたこともあります。
『VJが出来るということは、自転車に乗れるということと同じ意味である』
というのは、『何も特別な能力を必要としなくとも、簡単な講習・練習だけでその行為を行うことが出来る』ということです。
ただ、この「VJが出来る」の程度は、「自転車のペダルを漕いで前に進むことや、ブレーキを使って停止することが出来る」くらいの話です。
両手放し運転や曲乗りが出来る、ということではありません。悪しからず。
そんなわけで、「VJなんて簡単ですよ」という話でした。
***
「いや、ちょっと待てよ。そんな素人同然のVJ技術でいいのかよ」
いいんです。
「DJ始めたばかりで、今回が初めてのイベント参加です! がんばりますが、お手やわからにお願いします!」なんて挨拶はよく聞くけど、VJのそれは聞いたことが無い。
なぜだろう。
プレイングの前にマイクで挨拶をする機会が無いのはわかるけど……、聞いたことが無いものは聞いたことが無い。
意識せずとも、初心者に上級者と同じくらいのプレイングを求めてくる人たち。
これが、冒頭に言った「不遇」の一端でもある。
初心者DJには初心者DJなりの見守りムードというものがあるが、初心者VJにそんなものを感じたことはない。
むしろ、「映像ちげーぞ!」とか「VJ早く映像出せ!」なんてことを言われるのは、初心者でも上級者でも変わらないところではある。
「うるせぇ! Youtubeでも見てろ!」
とは、某VJの捨て台詞ではあるが……。
これが、冒頭に言った「不遇」の一端でもある。
正直、フロアにいるお客さんは、初イベントDJを相手にして「頑張れー!」という気持ちになるのだろうが、VJに対してはそんなこと知ったことではないし、目当ての映像さえ出してくれれば『誰』であろうともさして興味は無いのだろうと思っている。
これが、冒頭に(ry
他には、あれも、これも、それも……なんて話は、先輩VJ諸兄に聞けば出てくる出てくる……話なのでここでは割愛するが、「VJは大変です」というのは、こういった「不遇な扱い」の多くを乗り越えなければならない、ということである。
***
ネガティブな陰鬱な話は一転、VJで良かった、優遇された話でも。
VJという性質柄、「あの超有名DJさんの担当になって共演出来ました!」なんてことかなぁ……、とか自分の過去を思い出しながら。
DJの言う「共演」は「同じ舞台に立ちました」だけど、VJの言う「共演」は「文字通り二人三脚になってイベントを盛り上げました」だから、ちょっと嬉しくない?
共演っていうか、むしろ、「共闘」って感じ?
(正直な話、『あの超有名DJさん』とか言われてもあまり興味は無いんだけど、フロアにいるお客さんの立場から考えると……これって実はすごいことなんじゃ! とか思っているだけです)
あとこれは経験者というか、わかる人は限られてくるんだろうけど、
DJのプレイと自分のプレイが
ガシィィィィィィッッッッッ!!!!!と組み合わさって、
フロアが湧いた時の快感
もうこれだけのためにVJやってると言っても過言ではないくらいの脳汁どびゃ~なのですよ。
***
■総括
VJは簡単です、これは断言できる。
難しい、大変なのは、その精度を出すこと、そして、「VJとは」という哲学に立ち向かうこと。
なんだかんだ言っても、VJは簡単なので、「興味あるんだけどなぁ~」って人がいたら気軽に声かけてくれたら嬉しいなって思う。
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