高い。
初心者からすれば、敷居も料金も高い。
いや、高く感じる。
敷居こそ低くなったものの、クラブイベント歴10年弱のオレでも料金は高いな~って思っていたりする。
■ちょっとした裏話
クラブイベントのエントランス料金ってどうやって決まっているか。
- 箱代
- ギャランティ
- オーガナイザーの取り分
- ドリンクチケット
- その他
以上の5つの割合で決まっている。
例えば、箱代が5万円、ギャランティがDJ10人として一人3000円場合だと……。
5万円+3万円で8万円、これが基礎になる。
ここに集客予想人数を……50人として割る、1600円。
ドリンクチケット500円を足して、2100円。
切り良く2500円(in 1D)って感じ。
この余剰した400円はオーガナイザーの取り分ってやつだね。
50人来て2万円、悪くない。
そんなこんなでエントランスが決まってくるわけだ。
もちろん、集客予想人数を下回った場合は赤字、上回った場合は黒字って扱いになるし、出演者のギャランティをオーガナイザーの持ち出し金にする場合等はエントランスが安くなってくる。
エントランス2500円(in 1D)、悪くない。
むしろこのくらいエントランスで取りたいというのが本音だったりするけども……。
実際、2500円で張ると誰も来ないので、「ディスカウント」という方法でお得感を出す。
出演者が呼んだお客さんは「ゲスト割引」、○時までに入場したら「時間割引」……、等などいっぱいある。
クラブの主役は女の子なので、女の子はエントランスフリーのイベントも多々ある。
女の子を集めて、女の子にお酒を飲ませる男の子が集まって、盛り上げるDJがいて……、とパーティイベントのDJの扱いは下の方……という話はいいや。
まぁ、そんなわけで仮定の話だけど、クラブイベントに行こうと思ったら入り口で2500円を払わなきゃならない、と。
■クラブイベントのドリンク価格
「500円のドリンクと1000円のドリンク、どっちが高い?」
そう聞かれれば余程の金持ちでない限りは、「1000円のドリンク」と答えると思う。
「600円のドリンクと900円のドリンク、700円のドリンクと800円のドリンクだったら?」
もちろん、900円、800円のドリンクなのだけども、クラブイベントというものはこの700円~1000円が通常価格の世界なのだ。
ドリンク700円のクラブイベント
ドリンク800円のクラブイベント
ドリンク900円のクラブイベント
ドリンク1000円のクラブイベント
必ずしも、「ドリンク700円のクラブイベントに行こうぜ~!」とはならないのが面白いところで、結局はドリンクの価格とは別に「どんなイベントをやってるか」で選ばれている。
以前、「○○の箱はドリンク500円で安いと思いますが、都内とか行くとドリンク1000円くらいするじゃないですか、そう考えると800円のドリンクって高いんですか? 安いんですか?」みたいなことを聞かれたけど、この800円と700円の100の格差が大きいという話がこの記事の本題。
■100円の格差
「生ビールください!」
「700円(800円)です」
と言われて払うのは間違いなく、お札。
一杯目は小銭があるかもしれないけれど、2杯目は確実にお札。
お札、1万円札、5千円札、2千円札、1千円札。
多分、大きいお札を崩して、1千円札にして支払う場合が多いのだろう。
お札で支払うと何が来るか、小銭。
小銭、100円玉。
生ビール1杯を飲むのに1千円札は1枚、100円玉は7枚(8枚)。
5000円持ってきたとする。
エントランスで2500円を払う。残金2500円。
ビール1杯目はドリンクチケットで支払う。残金2500円。
ビール2杯目、700円。残金1800円。
ビール3杯目、700円。残金1100円。
ビール4杯目、700円。残金400円。
ビール5杯目、700円。お金が足りない。ソフトドリンクでも買うかなぁ?
ビール一杯目はドリンクチケットで支払う。残金2500円。
ビール2杯目、800円。残金1700円。
ビール3杯目、800円。残金900円。
ビール4杯目、800円。残金100円。
ビール5杯目、800円。お金が足りない。何も買えない。
100円の差は最終的に400円と100円の差になってしまった。
試算は3000円で、ビール4杯(2800円)とビール3杯(2400円)の1杯分飲めるか、飲めないかという格差が出てしまう……という話。
侮るなかれ、700円のビールは安いのだ。
もっと言えば、600円、500円のビールは安いのだ!
「あそこのイベントは高いんですか? 安いんですか?」
と聞く前に、自分はいくら持っていけるのか、エントランスはいくらなのかの2つで中で飲めるドリンクの上限が決まってくる。
その上で、「あのイベントは安い」「あのイベントは高い」「あのイベントはコスパが良い」なんていう話が出来るようになってくる。
***
もう一つ、この話は単純に「800円より700円のドリンクって良いよね」って話ではなくて、イベントを主催するオーガナイザーさん達も考えてもらいたいことだと思っている。
イベントの集客対象によって、このドリンク価格を考えなければならない。
「箱代が安いから」とか「馴染みの店だから」というのは、自分の都合であってお客さん目線の話ではない。
例えば、大学生を相手にするイベントだったらドリンク代は安い方がいいだろうし、社会人を狙うならドリンク代は高くてもいいかもしれない。
「馴染みの店で箱代を安くしてもらえてラッキー」なのは、エントランスに関わる料金だけなのだ。
お客さんはエントランスを払うのはもちろんだけど、その多くの時間は箱の中、つまりドリンクを飲んでいる時間にお金を払っていることを忘れてはいけない。
1杯飲めるか、飲めないか。
2杯飲めるか、飲めないか。
たった1杯だけど、その格差は大きいと思うんだよね。
ぶっちゃけて言えば、アルバイトのスタッフが時間に追われてパパっと作ったお酒に800円も払えるかって話もあるけどさ。
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